以前このコラムでアウシュビッツ行きの貨車に例えた後期高齢者医療制度が脱線し、車軸を失って、ついに漂流船になってしまったようです。 福田さん辞任に端を発した自民党総裁選挙まっただ中に、舛添厚労相が実施間もない新医療制度の廃 >>続きを読む
認知症あれこれ(2)―成年後見制度における精神鑑定―
成年後見制度については以前のコラムでも取り上げましたが、これまでに私が関わった事例を通して感じた幾つかの問題点を中心に、再度考えてみたいと思います。 この制度は民法第1編第2章第2節の「行為能力に関する規定」で定められて >>続きを読む
非社会性人格障害―総理大臣に求められる資質とは―
昨年の今頃、前総理大臣の安倍晋三さんが突然辞意を表明して世間を驚かせました。それから1年も経たないうちに、後任の福田康夫総理大臣がまたもや唐突な辞意表明をしました。満身創痍で顔色も悪く、見るからに今にも倒れそうだった安倍 >>続きを読む
特定健康診査―メタボリックシンドローム―
今年の4月から特定健康診断・特定保健指導という制度が開始されました。この新しい健康診断は昭和57年に制定された「高齢者の医療の確保に関する法律」を基礎に、昨年12月に公布された「特定健康診査及び特定健康指導の実施に関する >>続きを読む
産科医無罪判決を聴いての雑感
8月20日に福島地方裁判所で注目すべき無罪判決が下りました。この裁判は2004年に福島県大熊町の県立大野病院で帝王切開手術を受けた女性の死亡に対して、担当した産科医、加藤克彦医師が刑法第211条の業務上過失致死罪ならびに >>続きを読む
認知症あれこれ(1)―レビー小体型認知症―
高齢者人口の増加とともに認知症の数が増加の一途を辿っています。近い将来、我が国の認知症高齢者の数は300万人に達すると考えられています。 認知症の方の介護は、そうでない高齢者の介護に比べて数倍の労力を必要とします。国も認 >>続きを読む
難民大国日本―主権者を滅ぼす骨太の国家とは何か?―
1951年に国連で採択された「難民の地位に関する条約(難民条約)」で定義されている難民とは「人種・宗教・国籍・政治信条などが原因で、自国の政府から迫害を受けるおそれがあるために国外に逃れた者」です。 しかし、一般にはこの >>続きを読む
不眠と体温―寝苦しい夏―
連日猛暑が続いています。大気中のCO2濃度上昇だけを犯人だと決め付けるのは早計のように思いますが、地球レベルで急激な環境の変化が起きていることは実感できます。日本では夏の暑さが増して、暑い期間も延長しているようです。 私 >>続きを読む
刑事精神鑑定―裁判員制度開始に備えて―
前回のコラムで来年5月から開始される裁判員制度について書き、今回もまた法律に関係したテーマを選びました。これには次のような理由があります。 まず、最近私の担当する患者さんが民事訴訟を起こして、裁判所へ提出する意見書を書く >>続きを読む