2008/12
15
月 - 11:52

最後の晩餐-若き日の臨戦体験-

私は昭和25年3月5日生まれの戦後っ子です。5つ違いの兄は昭和20年生まれなので食糧難の時代に育ちましたが、私は朝鮮戦争勃発にともなう特需景気で、荒廃した日本経済が急速に回復を迎えた時期に生まれました。このために戦争体験 >>続きを読む

2008/12
08
月 - 01:20

医者は非常識

伴食宰相であることが明白に実証されてしまった麻生さんですが、今流行りのお馬鹿キャラとしての人気は鰻登りです。 私は、「今日はどんなボケを演じてくれるのだろう」、「この次はどんな放言を吐くのだろう」とワクワク期待しながら、 >>続きを読む

2008/12
01
月 - 10:07

院内処方の診療は時代遅れなのか?

当クリニックは国の政策に沿った時代の流れに逆らって、未だに院内処方方式を原則として診療しています。今や時代遅れの診療スタイルと思われています。 院内処方方式とは診察した医療機関で直接薬を提供する診療のやり方です。これに対 >>続きを読む

2008/11
24
月 - 02:08

「救急患者受け入れ拒否」報道の誤謬を正す

マスメディアは医療の分野に関する報道において、ここ数十年来の論調をころりと変えました。すなわち、これまでは行政に同調して医療者に対する攻撃ばかりであったのに、最近は国策による医療体制の崩壊と、そしてこの医療崩壊による被害 >>続きを読む

2008/11
09
日 - 23:25

レセプター(受容体《receptor》)

先日ある方から、私のコラムの中で精神医学の話は教科書的で読みづらいというお叱りを受けました。そう言われて、改めて過去の医学コラムを読みなおしてみますと、確かに一般の方には難解かなと感じました。 現在妥当であると考えられて >>続きを読む

2008/11
03
月 - 19:33

原始のスープ

地球のことを水の惑星と呼びます。これほど大量のH2Oが液体の形で存在する星は地球以外に見当たらないからです。 古代ギリシャ時代、アリスタルコスは太陽の周りを水星、金星、地球、火星、木星が公転している(当時はまだ土星、天王 >>続きを読む

2008/10
27
月 - 10:03

衆愚政治の寵児、小泉降壇

私が常に批判の対象としてきた小泉純一郎が政界引退を表明しました。ここしかないという憎らしいくらいのグッド・タイミングで。 私は非難ばかり繰り返していましたが、小泉という男は言うまでもなく異能であります。彼の持つ優れた能力 >>続きを読む

2008/10
20
月 - 09:59

統合失調症あれこれ(7)―グルタミン酸―

脳の機能についてはまだまだ未知の部分が多く、脳の病気に対するアプローチも、現在解明されている知見だけを頼りになされているのが現状です。統合失調症の治療に関しても例外ではありません。 以前のコラムでお話ししたように、195 >>続きを読む

2008/10
12
日 - 23:03

ふたたび、名医とは?

昨年の11月に「名医」というタイトルのコラムを書き、私たち医師が目指すべきは「名医」ではなく「良医」であると述べました。「名医」とは著名な医師、高名な医師という意味であって、自らの努力や精進の目標とすべき姿ではありません >>続きを読む

2008/10
06
月 - 10:18

神経伝達物質(Neurotransmitter)

ヒトが他の動物と比べてもっとも発達している部位は大脳皮質です。この発達した大脳皮質の働きによって、言語を操り、道具を使うことができるようになり、現在の文明を築き上げたと考えられています。他の身体機能をとってみれば、決して >>続きを読む