一昔前は声をひそめてしゃべっていた「うつ」という言葉がおおっぴらに語られるようになりました。また、新聞をはじめ各種メディアでも「うつ」という言葉が頻繁に飛び交うようになりました。 この理由は3つあります。第1は私たち精神 >>続きを読む
後期高齢者医療制度新設の余波(いつものご都合主義)
厚労省は診療報酬の請求を近い将来インターネットを使ったオンライン方式に切り替えようとしています。現在はレセプト用紙という紙を使っている医療機関とフロッピーディスクやCDなどで提出している医療機関があります。私のクリニック >>続きを読む
統合失調症あれこれ(5)―させられ体験―
「自分と他人の区別はつきますか?」と質問されたとしたら、ずいぶん馬鹿げたことを聞くと思われるに違いありません。「自分と他人の違いが分からないなんてことはありえないじゃないか。」と憤慨される方がほとんどであると思います。し >>続きを読む
後期高齢者医療制度あらため長寿医療制度 ―ネーミングの問題か?―
私が1月の21日にアップロードしたコラムで、「ユダヤ人をアウシュビッツに輸送する貨車」や「沈没船」を喩にだして解説した、後期高齢者医療制度がこの4月開始されました。 予想していた通りに波乱の幕開けです。2005年、小泉の >>続きを読む
ねたみそねみは身を滅ぼす
人間の行動の基にはさまざまな心理規制が働いています。合理化、反動、昇華などといったものです。その大元をたどると性的な欲動、安全を求める本能、社会的な欲望、倫理的な正義感、美的な熱情などが存在すると考えられています。 そう >>続きを読む
統合失調症あれこれ(4)―思考障害2(思考体験様式の障害)―
統合失調症に見られる思考障害のうち、思考過程の障害については先日お話しました。今回は「思考体験様式の障害」ついて説明します。 思考体験様式といわれてもほとんどの方がぴんとこないと思います。体験様式なんて言葉は通常使うこと >>続きを読む
いいのかなこんな医療制度改定
絶対に儲かる商売があります。人から金を借りておいて返さない。これほどぼろい話はありません。このやり方を徹底して社会問題となるのが、さまざまな利殖話を作りあげて人から金を集めてとんずらする、いわゆる詐欺商法です。うまく逃げ >>続きを読む
病気を診ずして病人を診よ ―高木兼寛伝―
私たち臨床医は専門家として学んできた学術知識、多くの患者さんの治療に携わってきたことによって得た医療技術、一人の人間として生きてきた人生経験を駆使して毎日患者さんと向き合っています。したがって、同じ患者さんに対する対処の >>続きを読む
統合失調症あれこれ(3)―思考障害1(思考過程の障害)―
統合失調症(Schizophrenia)における思考障害というと誰もがすぐに「妄想(英delusion、独Wahn)」を思い描きます。この妄想は思考内容に関する異常です。 しかし、統合失調症にみられる思考障害は思考内容の >>続きを読む