投稿日:2020年3月2日|カテゴリ:コラム

先日、安倍総理が唐突に小中学校の全国一斉休校の要請を発表した。あくまで要請で命令ではなく、実際の責任は各地方自治体に押しつけというところが彼らしい。

これからの国を担う子供たちの安全を確保するためという、もっともらしい大義名分を掲げたが、19歳未満の感染率は2.4%でこのウイルスが圧倒的に高齢者にとってハイリスクだという科学的事実にから外れ、しかも社会的混乱が大きい思い付きの政策に過ぎない。
これまでウイルス対策が後手後手だとの非難されていたため、「私はやっているんだ」、「私は決断できる総理なんだ」とアピールしたいがためのパフォーマンスだということはが見え見えだ。

それにしても、どこまでも的外れな男だ。
今でさえ厳しい労働環境になっている医療現場から子供を抱える多くの看護師が退去せざるを得なくなる。帯広の病院では即座に一般外来の閉鎖を余儀なくされた。
戦争状態となっている医療現場から戦士を引きはがそうとしているのだ。

これまでこのコラムで何十回も現総理への批判を書いてきたが、次から次へと繰り出される愚行、蛮行にいちいち批判することにさえもう疲れてしまった。
要するに頭が悪くて性格の悪い男に権力を与え続けている自分たちに唾を吐きかけているようなものだからだ。

昔、恩師のS先生から教えられたこと。
「西川、頭の良し悪しと性格の良し悪しとで人を4分類した時、一番傍にいてほしい人は誰で、お近づきになりたくない人は誰だと思う?」というクイズを出された。
「1番は頭が良くて性格が良い人。2番は頭が悪くて性格が良い人。3番は頭が良くて性格が悪い人。最後が頭も性格も悪い人」と答えると、S先生、にやっと笑って、「頭も性格も悪い奴はすぐに悪巧みがばれるからそう害悪を被らないだろう。一番困った存在は頭が良くて性格が悪い奴だ。こういう連中に係るととんでもない迷惑を被る」と説明してくれた。
その後何十年生きてきて、この教えはまことに役立ってきた。
この論理から言えば、現総理は世の中にそう害悪を振りまく人ではないはずなのだが、彼が長期間権勢を誇ってきたためにこの国のモラルは見事なまでに破壊されてしまった。
あの4分類説が間違っているのだろうか。
いやそうではないだろう。頭の良し悪しの基準がくるってきてしまっているのではなかろうか。

これまで頭が良い人と言えば、論理的思考に優れ、大局観、先見性をもった人というイメージであった。しかし、近年の頭の良い人とは厚顔無恥に次から次へと嘘、言い訳のできる人に変質してしまったのだろう。
そう考えれば現総理は頭が良くて性格が悪い最もお近づきになりたくない人に分類されるから、先ほどのセオリーは今でも生きていることになる。

最後に言いたい。
最高責任者としてやれることはなんでもやると威勢のいいこと言っている安倍くん、小中学校を休校する前に、子供たちよりはるかに感染率の高い中高年が長時間、閉鎖空間で非生産的作業にうつつをぬかすパチンコ屋を休業させろ。

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